お盆に肉や魚を食べてはいけないと聞いたことがありませんか?
確かに、昔からお盆の時期は精進料理を食べる習慣がありました。
しかし現代では、お盆に魚も肉も食べない家庭は少なくなってきています。
そもそも、お盆になぜ肉や魚を避けるのでしょうか?その理由は仏教の教えに由来しているのです。
今回は、お盆に魚や肉を食べない風習の意味と、現代のお盆の過ごし方をご紹介します。
お盆の食事作りに悩んでいる方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 現代のお盆に肉や魚を避ける必要はない
- お盆の食事は家庭や地域の慣習に合わせて自由に決めてよい
- お供え物は精進料理が無難だが、先祖の好物を取り入れるのもよい
- 大切なのは、先祖を偲び家族との絆を深める時間を持つこと
お盆中に食べてはいけないものは何?
お盆の時期になると、「お盆に肉や魚を食べてはいけない」という話を耳にすることがあります。特に高齢の方やお寺に関わりの深い家庭では、今でもこの風習を守っているところがあるようです。
では、なぜお盆に肉や魚を避けるのでしょうか。その理由は、仏教の教えと深く関わっています。
仏教では、「不殺生戒(ふせっしょうかい)」という戒律があります。これは、生き物の命を奪ってはならないという教えです。お盆は先祖の霊を迎える大切な行事ですから、この時期に肉や魚を食べることは、殺生を助長することになると考えられてきました。
菩薩の修行道の一つとされる「六波羅蜜(ろっぱらみつ)」の中にも、「布施(ふせ)」という項目があります。お盆に動物性のものを食べないのは、生き物への思いやりの心を示し、布施の心を表す意味もあるのです。
ただし現代では、お盆に肉や魚を食べない習慣は薄れつつあります。仏教の教えをそこまで厳格に守らなくなったことに加え、家族構成や生活スタイルの変化によって、昔ながらの風習を守ることが難しくなってきているのが実情です。とはいえ、お盆に先祖を敬う気持ちを大切にしつつ、なるべくシンプルなメニューを心がけるご家庭は多いです。
仏教では肉や魚を避ける理由とは?
仏教における不殺生の思想は、釈迦が説いた教えに由来します。
釈迦は、王子として生まれ、ぜいたくな暮らしをしていました。しかし29歳の時に悟りを開くために出家し、苦行を重ねます。その後、菩提樹の下で悟りを開き、仏教の開祖となったのです。
釈迦が説いた教えの中で重要なのが、生きとし生けるものの命を大切にするという思想です。生き物を殺めて食べることは、命を軽んじる行為だと考えられました。出家して修行に励む僧侶は、当然のように菜食主義を貫いたのです。
この思想は、仏教の根本的な教えである「五戒」にも表れています。
五戒とは、
- 不殺生:生き物を殺さない
- 不偸盗:盗みを働かない
- 不邪淫:邪淫をしない
- 不妄語:嘘をつかない
- 不飲酒:お酒を飲まない
という5つの戒律です。僧侶はもちろん、在家の仏教徒もこの戒律を守るよう説かれています。
そして、この五戒の第一にあるのが、生き物の命を奪わないという「不殺生」の教えなのです。つまり菜食主義は、仏教における最も重要な徳目の一つなのです。
五戒を守ることで、人は煩悩から解放され、悟りへの道を歩むことができると説かれています。肉食を避けることは、生きとし生けるものへの慈悲の心を育み、悟りへの一歩となるのです。
お盆の食事におけるタブーとは?
お盆の食事では、肉や魚を避けること以外にもいくつかのタブーがあります。
まず、「五葷(ごくん)」と呼ばれる食べ物を避けます。五葷とは、にんにく、ねぎ、にら、らっきょう、玉ねぎのことです。これらは臭いが強く、仏教では不浄なものとされてきました。
お坊さんが修行中に五葷を食べると、臭いでバレてしまうという現実的な理由もあるようです。また、匂いの強い食べ物は欲望を刺激するとも考えられており、修行の妨げになるとされています。
次に、十字架や卍などの形をしたお膳は避けるようにします。十字架はキリスト教、卍は仏教の象徴ですが、お盆はあくまで先祖供養の行事ですから、宗教色を出さないのがマナーだと考えられています。
また、ナイフやフォークを使わず、お箸を使って食事をするのが一般的です。お箸は先が尖っていないので、争いを連想させないという意味があります。
お盆に限らず、仏事の席では箸袋に爪楊枝が入っていないことがあります。これは、爪楊枝が釘に似ているため、縁起が悪いと考えられているからです。
このように、お盆の食事作法には、殺生を避け、穏やかで清らかな時間を過ごすための知恵が詰まっています。現代ではあまり厳密に守られなくなりましたが、先人の思いを知ることは大切ですね。
現代のお盆では食べ物のタブーはあるの?
前述の通り、現代の日本ではお盆の食事のタブーはかなり緩和されてきています。
昭和初期までは、お盆に肉を食べることに強い抵抗感を持つ人が多くいました。しかし、第二次世界大戦後、欧米の文化が流入し、食生活が大きく変化します。経済発展とともに、日常的に肉や魚を食べる家庭が増え、お盆の食習慣にも変化が表れてきました。
平成に入ると、核家族化や少子高齢化が進み、お盆に帰省しない人も増えてきます。ご馳走を作る暇がない、お寺との関わりが薄い等、様々な理由から、昔ながらの風習を守ることが難しくなったのです。
最近では、お盆に肉や魚を食べることに抵抗がない家庭が大半を占めるようになってきました。スーパーに行けば、お盆用の特売品としてお肉やお刺身が並んでいます。
とはいえ、先祖を敬う気持ちを大切にするあまり、お盆だけは質素に過ごすという家庭も少なくありません。『精進落とし』といって、お盆の最終日に肉や魚を食べるところもあります。
結論から言えば、現代のお盆に食べ物のタブーはありません。どんな料理を作るかは、家庭や地域の事情に合わせて自由に決めればよいのです。大切なのは、亡き先祖に感謝し、家族のきずなを深める時間を過ごすことです。
お盆の食事メニューの決め方
とはいえ、「お盆らしい」食事メニューを考えることは大切です。故人を偲び、先祖への感謝を込めた料理を作ることで、お盆の意義を再確認できるからです。
お盆料理を考えるコツは、以下の3点です。
- 旬の食材を使う
- 先祖の好物を取り入れる
- 彩りよく、バランスの取れた献立にする
旬の野菜や果物を使うと、見た目にも美しく、体に優しい料理になります。また、ナスやキュウリ、ゴーヤなどを使えば、お盆らしい雰囲気も出せます。
先祖の好物を思い出して、メニューに加えるのもおすすめです。家族の思い出話に花が咲けば、より一層先祖を身近に感じられるはずです。
そして、主食・主菜・副菜のバランスを考え、彩りも意識しましょう。お盆のお膳は、亡き人を偲ぶ特別な料理です。見た目にも美しいお膳になるよう、工夫してみてください。
旬の食材を使った料理の例をいくつか挙げておきますね。
- 冷やしそうめん
- 茄子の煮浸し
- ゴーヤチャンプルー
- だし巻き卵
- 枝豆の塩ゆで
- トマトと大葉の冷製パスタ
- サラダ寿司
- フルーツポンチ
これらを組み合わせれば、見た目にも涼しげで、体に優しいお盆の食事になります。手の込んだ料理でなくてもいいのです。家族みんなで楽しく食事ができるよう、無理のない献立を考えましょう。
お盆にふさわしいお供え料理や精進料理
簡単に作れるお盆のお供え料理
やはりお盆のお供え料理の定番は、そうめんです。茹でたそうめんをざるに盛り、つゆと薬味を添えるだけで、立派なお供え料理になります。
そうめんに飽きたら、冷や麦や冷やしうどんもおすすめ。冷たいお蕎麦なら、『ひやむぎ』も喜ばれるでしょう。
麺類以外では、だし巻き卵や茄子の煮浸し、きんぴらごぼうなどの煮物も重宝します。あまり手の込んだものでなくてもいいのです。彩りを意識しつつ、バランスよく盛り付けましょう。
また、精進料理なら、がんもどきや高野豆腐の煮物、ごま豆腐など、比較的簡単に作れるメニューがたくさんあります。
お総菜や冷凍食品を上手に活用するのもありです。例えば、冷凍の味噌汁にお豆腐と青ネギを加えれば、簡単に精進汁の出来上がりです。
大切なのは、感謝の気持ちを込めて、丁寧に盛り付けること。多少の手抜きは大目に見てもらえるはずです。
お盆の精進料理レシピ集
精進料理は、菜食主義の料理というイメージがありますが、実は奥深い料理なのです。
野菜のうま味を引き出す技術や、大豆製品を使った多彩なレシピには、先人の知恵が詰まっています。
一例を挙げると、
- 冷製茄子の胡麻ダレ和え
- 冷奴のせがんもどき
- 五目ひじき煮
- 焼きとうもろこし
- 枝豆ご飯
- 冷製トマトスープ
などがあります。いずれも夏野菜を活かした、彩り鮮やかな料理ですね。精進料理の基本は「不殺生」ですから、卵や乳製品も使わないようにします。
野菜の素材そのものの味を活かすことに加え、ごま油や胡麻和えなど、植物性の素材の組み合わせでコクを出すのが特徴です。油は使っても動物性のものは避けるため、サラダ油の代わりにごま油を使うことが多いんですよ。
冷奴のせがんもどきなんて、豆腐とがんもどき両方使った、なかなか贅沢な一品です。冷や奴に、醤油とごま油をかけただけでも美味しいですが、そこにタレをかけた焼きがんもをのせると、コクと旨味がアップします。
精進料理を一汁三菜の献立で作ると、栄養バランスもよく、見た目にもきれいな食卓になりますよ。「こんなに豪華な料理が、お肉も魚も使わずにできるんだ!」と、感動するかもしれません。
この機会に、ぜひ精進料理作りに挑戦してみてくださいね。
お盆のお供え料理定番「そうめん」
そうめんは室町時代から、お盆のお供え物として親しまれてきました。
そうめんを供える理由はいくつかあります。まず細く長い麺は、「喜びが細く長く続くように」「家系が長く続くように」との願いを込められています。
また、お盆の時期は稲の花が咲き、収穫の準備が始まる頃。そうめんに、豊作への感謝と来年への願掛けの意味もあるのです。
さらに、お盆に帰省したご先祖様が、あの世に帰るとき荷物を背負う縄があるとよいとされ、その縄に見立ててそうめんを供えるという説もあります。
そうめんのお供えの仕方は、地域によって少しずつ違いがあるので注意が必要です。関東では素麺を茹でずに供える地域が多いのに対し、関西では茹でて供えるのが一般的だそうです。
茹でる場合は、水で締めるまでは行わず、ざるに上げたままで供えます。つゆは別添えせず、そのまま供えるのが通例です。
お盆が過ぎたら、供えたそうめんは「お下がり」としていただきます。家族そろって食べると、先祖の供養になるとされています。
お盆のお供えに使われる「なす」と「きゅうり」
お盆のお供え物として欠かせないのが、ナスとキュウリです。ナスは牛馬に、キュウリは馬に見立てて供えられます。
ナスのヘタを切り落とし、竹串などで十字に切れ目を入れます。これは牛の顔に見立てているのです。一方キュウリは、横半分に切ってから縦に4等分し、馬の脚に見立てます。
こうして作った牛馬は、迎え火や送り火とともに飾られます。ご先祖様が、この牛馬に乗って帰ってくる、あるいは帰っていくのだと考えられているのです。
ナスとキュウリのお供えは、精霊馬(しょうりょうま)とも呼ばれます。四本足で馬のように速く走ることから、ご先祖様を迎えたり送ったりする乗り物になぞらえられたのでしょう。
ナスは牛、キュウリは馬とするのが一般的ですが、ナスを馬、キュウリを牛とする地域もあります。青森ではナスとキュウリの代わりに、ゴボウとニンジンを使うこともあるそうです。
ご先祖様のお迎えが済んだら、お供えしたナスやキュウリは料理にして食べるのが習わしです。ナスの煮浸しや、キュウリの酢の物など、夏野菜を使った料理で先祖をおもてなしするのですね。
お盆のお供え料理は14日までに用意
一般的にお盆の中日は8月15日とされていますが、地域によって異なります。
関東や東北の一部などでは、新暦の7月15日が中日とされています。一方、沖縄では旧暦の7月15日(グレゴリオ暦の8月下旬から9月上旬)がお盆の中日となります。
お供え物を用意するタイミングも、地域の風習によって異なります。関東では13日の夕方から15日までの3日間がお盆とされ、13日の夕食からお供え物を用意します。
一方関西では、13日から16日までの4日間をお盆とし、12日の晩からお供え物を用意するのが一般的です。
いずれにしても、お盆が始まる前からお供え物の準備を始め、遅くとも14日までには仏壇に飾るようにしましょう。特に14日は、ご先祖様が帰ってくる日とされているので、この日までにはお迎えの準備を整えておくのがよいとされています。
ただ、最近は核家族化や共働きの増加で、昔ほど厳密にお盆の行事を行わない家庭も増えてきました。お盆の期間や、お供えの仕方も、家族の事情に合わせて柔軟に対応していく必要がありそうです。
お盆のお供えは朝昼晩に
お盆のお供え物は、朝と昼の2回お供えするのが一般的です。これは、お坊さんが一日2食の生活をしていることに由来するといわれています。
朝のお供えは「朝食(あさげ)」、昼のお供えは「中食(ちゅうじき)」と呼ばれます。それぞれ、朝7時頃と正午頃に行うのが理想的です。
最近は、朝昼晩の三度三度お供えをするご家庭も増えています。朝と昼は精進料理を中心に、夕食は肉や魚も含めた少し豪華なメニューにする、というパターンが多いようです。
お供えの際は、ご飯とお味噌汁、それにお惣菜を数品用意します。できれば新しく炊いたご飯がよいですが、常温に冷ましてからお供えしましょう。
お味噌汁は具沢山にするのがおすすめ。野菜の旨味がたっぷり溶け込んだ汁物は、亡き人も喜んでくれるはずです。
お供え物は、家族のものと同じものでよいとされています。ご先祖様も、ご家族と同じ食事を楽しみたいはずですから。
お供えが済んだら、家族そろって「いただきます」をしてから食事を始めましょう。あの世とこの世をつなぐ、特別な共食の時間を過ごすのです。
お盆の13日はどんな料理を食べる?
8月13日は「迎え盆」と呼ばれ、ご先祖様をお迎えする大切な日です。この日の食事は、ご先祖様へのおもてなしの意味合いが強くなります。
お昼は、前述の通り精進料理を中心に用意します。夕食は、少し豪華なメニューにしてもよいでしょう。
ただし、13日はまだご先祖様が到着したばかりの日。あまりにも重たい料理は避けた方が無難です。暑さで疲れているご先祖様に、さっぱりとした料理を食べてもらうのがおすすめです。
具体的なメニューとしては、
- そうめん
- 冷や汁
- 茄子の揚げ浸し
- 冷奴
- 水羊羹
などが考えられます。どれもあっさりとした味付けで、夏の暑さを忘れさせてくれる料理ばかりです。
ご先祖様の好物があれば、ぜひ取り入れてみてください。亡き祖母が天ぷらが好きだったのなら、野菜の天ぷらを添えるのもよいですね。
13日の夕食から、少しずつ肉や魚を取り入れていく家庭もあります。行事食としての精進料理と、先祖を偲ぶ料理とのバランスを取るのは、なかなか難しいものです。
大切なのは、家族みんなが食卓を囲み、ご先祖様の思い出話に花を咲かせること。おもてなしの心を忘れずに、お盆ならではの団欒のひとときを過ごしたいですね。
お盆の食事に関するQ&Aよくある質問
Q1. お盆のお供え物は、毎食作らないといけませんか?
A1. 毎食作るのが理想的ですが、現代の生活スタイルではなかなか難しいのも事実です。できる範囲でお供えを用意し、残りは市販のお惣菜やお総菜でまかなってもよいでしょう。大切なのは、感謝の気持ちを込めて供えることです。
Q2. お盆にお肉を食べてもよいのでしょうか?
A2. お盆に肉を避けるのは、仏教の戒律に基づく風習です。とはいえ現代では、肉食を控える家庭は少なくなってきました。菜食も肉食も、その家の事情に合わせて自由に選択してよいのです。ただ、お供え物だけは精進料理が無難かもしれません。
Q3. お供え物を下げるタイミングは?
A3. お供えしてから、1~2時間ほど置いておくのが一般的です。あまり長く放置すると、食中毒のリスクもありますので注意しましょう。ご先祖様が十分召し上がった頃合いを見計らって、「お下がり」をいただくのがよいですね。
Q4. 親戚が集まるお盆の食事のマナーは?
A4. もちろんお盆は、先祖を敬う大切な行事です。とはいえ、久しぶりに会う親戚との団欒を楽しむ機会でもあります。あまり堅苦しく考えすぎず、和やかな雰囲気で食事を楽しむのがよいでしょう。そのためにも、事前に役割分担をしておくと安心ですよ。
Q5. 子供にはどんな料理がおすすめ?
A5. 精進料理は、あっさりとした味付けのものが多いので、子供でも食べやすいはずです。また、五目ご飯やそうめんなど、彩りの良い料理もおすすめ。お盆の意味を子供にも伝えつつ、美味しく食事を楽しんでもらいたいですね。
まとめ:お盆の食事は家庭や地域の慣習で決めよう
お盆に何を食べるのか、それは家庭や地域によって大きく異なります。
ある家庭では精進料理一色の食卓を用意し、またある家庭では肉や魚も取り入れた豪華な料理を振る舞います。お供え物も、そうめんだけという家もあれば、果物や菓子、ご先祖様の好物まで用意する家もあるでしょう。
大切なのは、なぜそのような食習慣があるのか、その意味を知ることです。
精進料理には不殺生の教えが、そうめんには長寿への願いが込められている。それを知った上で、自分の家ならではの食習慣を作っていけばよいのです。
肉食か菜食か、ということよりも、亡き先祖を偲び、家族の絆を深める時間を持てたか否か。それこそが、お盆の食事の意義なのだと思います。
ご家族みんなが集まるお盆だからこそ、普段とは違う特別なメニューを用意してみるのもよいですね。
旬の食材を使った料理に、先祖の好物を取り入れる。十分な栄養と彩りにも気を配りつつ、先祖への感謝の気持ちを込めて料理する。
そんな一品一品を味わい、家族団欒の時を過ごせたなら、それが何よりのお供養になるはずです。
先祖から受け継がれてきた命のバトンを、また次の世代へとつなげていく。そのきっかけとなるのが、お盆なのかもしれません。
「先祖供養」という言葉の重みに惑わされず、自分なりのやり方でお盆を過ごしてみてはいかがでしょうか。
家族の習慣を大切にしつつ、できる範囲で先祖とのつながりを感じられたら。それが、現代のお盆の過ごし方なのだと思います。
記事のまとめ
- お盆に肉や魚を食べない習慣は、仏教の不殺生の教えに由来する
- 現代では肉食を避ける家庭は少なくなったが、お供え物は精進料理が無難だ
- お盆の食事メニューに決まりはなく、家庭や地域の慣習によって異なる
- お盆料理は旬の食材を使い、先祖の好物を取り入れるとよい
- そうめんは細く長い麺の形から長寿や家系の繁栄を願う意味がある
- ナスとキュウリは牛馬に見立てて供え、先祖の乗り物として扱われる
- お供え物は遅くとも14日までに用意し、朝昼の2回供えるのが一般的だ
- 13日の食事はご先祖様へのおもてなしの意味合いが強く、精進料理中心になる
- お盆の食事は、亡き先祖を偲び家族の絆を深める大切な時間だ
- 現代のお盆は、家族の習慣を大切にしつつ先祖とのつながりを感じるのがよい