お中元シーズンが近づくと、多くの企業で取引先への贈答品の準備に追われます。
その際に欠かせないのが、お中元の稟議書の作成です。
お中元の贈答には一定の予算が必要となるため、社内の決裁を得るための稟議書が必要不可欠です。
しかし、お中元の稟議書の書き方や必要な項目について悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、お中元の稟議書の作成方法や注意点、テンプレートなどを詳しく解説します。
これを読めば、スムーズにお中元の稟議書を作成し、円滑に決裁を得ることができるでしょう。
- お中元の稟議書を作成する際は、目的、予算、贈答品、費用の支弁方法などを明確に記載することが重要
- 稟議書の金額基準や税込み・税別の記載方法は会社によって異なるため、事前に確認が必要
- 稟議書は簡潔明瞭に記載し、必要な情報を漏れなく盛り込むことが決裁を得るポイント
- 稟議書のメリットを理解し、適切な作成と根回しを行うことでスムーズな決裁につなげよう
お中元の稟議書を作成する際のポイント
お中元の稟議書を作成する際は、いくつかのポイントに注意する必要があります。
まず、稟議書の書き方と例文を確認しましょう。
稟議書には一定のフォーマットがあり、それに沿って記入することが求められます。
例文を参考にすれば、スムーズに作成できるでしょう。
次に、稟議書に記載すべき内容を整理します。お中元の目的や予算、贈答先のリストなどを明確にしておくことが重要です。また、稟議書の金額基準も確認しておきましょう。会社によって基準が異なるため、事前に確認が必要です。
稟議書は税別で書くべきかという点も気になるところです。一般的には税込みで記載することが多いようですが、会社の方針に従ってください。
起案書との違いも理解しておくと良いでしょう。稟議書は決裁を得るための書類ですが、起案書は事業の企画や提案を行うための書類です。用途が異なるため、混同しないように注意が必要です。
最後に、稟議書の読み方も覚えておきましょう。「りんぎしょ」と読みます。正しい読み方を知っておくことで、ビジネスシーンでの失敗を防げるでしょう。
稟議書の書き方と例文
稟議書の書き方は、以下の通りです。
- 件名を明確に記載する
- 目的や理由を簡潔に説明する
- 必要な予算や期間を具体的に記載する
- 期待される効果や成果を明記する
- 関連資料があれば添付する
例文を参考にすると、イメージがつかみやすいでしょう。
件名：お中元の贈答について
目的：取引先との関係強化のため、お中元を贈呈したい。
予算：合計300,000円（1社あたり5,000円×60社）
期間：7月1日〜7月10日
効果：取引先との良好な関係を維持・強化することができる。
添付資料：贈答先リスト、お中元カタログこのように、簡潔かつ明確に記載することが重要です。
稟議書に記載すべき内容
稟議書に記載すべき内容は、以下の通りです。
- お中元の目的や理由
- 贈答先のリストと人数
- 予算の総額と内訳
- お中元の品目や単価
- 発送時期や方法
これらの情報を漏れなく記載することで、決裁者が内容を把握しやすくなります。また、贈答先のリストは別紙で添付するのが一般的です。
稟議書の金額基準
稟議書の金額基準は、会社によって異なります。一般的には、以下のような基準が設けられていることが多いようです。
- 1万円以下：担当者の判断で決定可能
- 10万円以下：部長の決裁が必要
- 50万円以下：役員の決裁が必要
- 50万円超：代表取締役の決裁が必要
ただし、あくまで一例であり、会社の規定に従うことが大切です。
稟議書は税別で書くべきか
稟議書に金額を記載する際は、税込みで書くのが一般的です。ただし、会社によっては税別で記載するよう指示されている場合もあります。経理部門に確認するなどして、ルールを把握しておきましょう。
起案書との違い
稟議書と起案書は、よく混同されがちです。しかし、両者には明確な違いがあります。
- 稟議書：決裁を得るための書類
- 起案書：事業の企画や提案を行うための書類
稟議書は決裁権者の承認を得ることが目的ですが、起案書は新しいアイデアや企画を提案することが目的です。使い分けを理解しておくことが重要です。
稟議書の読み方
稟議書は「りんぎしょ」と読みます。「りんぎ」は「上司に伺いを立てる」という意味で、「しょ」は「書類」を表しています。
正しい読み方を覚えておくことで、ビジネスシーンでの失敗を防げるでしょう。
お中元の稟議書に関するQ&A
お中元の稟議書に関する疑問や質問に答えていきます。
稟議を上げるとはどういう意味？
稟議を上げるとは、上司や決裁権者に対して、承認や許可を求めることを意味します。
つまり、稟議書を作成して決裁を仰ぐことを指します。
稟議をかけられる金額の目安は？
稟議をかけられる金額の目安は、会社によって異なります。
一般的には、1万円以上の案件については稟議が必要とされていることが多いようです。
ただし、金額の基準は会社の規模や業種によって変わるため、確認が必要です。
稟議書を使った食事会の申請
稟議書を使って食事会の申請を行う際は、目的や参加者、予算などを明確に記載することが重要です。
また、社内規定に沿った申請を心がけましょう。
件名：取引先との食事会の開催について
目的：新規案件の獲得に向けて、取引先との関係強化を図る。
日時：2023年7月10日（月）19:00〜21:00
場所：〇〇レストラン
参加者：当社3名、取引先4名の計7名
予算：1人あたり8,000円（税込）、合計56,000円
効果：新規案件の獲得や、取引先との良好な関係構築が期待できる。このように、具体的な内容を記載することで、決裁者の理解を得やすくなります。
稟議書で予算オーバーした場合の対処法
稟議書で予算オーバーした場合は、速やかに上司や決裁者に報告することが重要です。
その上で、追加予算の申請を行うか、予算内に収まるよう計画を修正するなどの対応が必要です。
予算オーバーを防ぐためには、事前の入念な計画と確認が欠かせません。見積もりを取るなどして、予算内に収まるよう努めましょう。
お中元の稟議が通らなかった時の対応
お中元の稟議が通らなかった場合は、理由を確認することが大切です。予算不足なのか、目的が不明確なのかなど、否認された原因を把握しましょう。
その上で、稟議書を修正して再提出するか、代替案を検討するなどの対応が求められます。単に諦めるのではなく、目的達成に向けて粘り強く交渉することが重要です。
稟議書のよくある質問まとめ
- Q. 稟議書の提出先はどこ？
- A. 所属部署の上長や決裁権者に提出します。
- Q. 稟議書の決裁にはどのくらい時間がかかる？
- A. 通常は1週間程度ですが、案件の内容や金額によって異なります。
- Q. 稟議書の保管期間は？
- A. 会社の規定に従いますが、一般的には5年から10年程度保管します。
- Q. 稟議書の書き方で注意することは？
- A. 簡潔明瞭に記載し、必要な情報を漏れなく盛り込むことが大切です。
稟議書に関する疑問は、社内の経理部門や上司に相談するのが確実です。ルールや慣習は会社によって異なるため、確認を怠らないようにしましょう。
まとめ
以上が、お中元の稟議書に関する基本的な知識とポイントです。
稟議書の作成は煩雑で手間がかかる作業ですが、会社の意思決定プロセスにおいて重要な役割を果たしています。
ルールを理解し、適切な稟議書を作成できるようになりましょう。
記事のまとめ
- 稟議書とは、自身の権限では決められない事案について承認や決裁を得るための書類である
- 稟議書には件名、理由、目的、予算などの項目を簡潔に記載する
- 稟議書の回覧すべき人や順序は会社により異なるため、上司や総務に確認が必要
- 稟議書を書く際は、定量的な表現を用いて決裁者に内容を理解してもらうことが重要である
- 稟議書の例文では、お中元の贈答先や予算、贈答品、費用の支弁方法などを具体的に記載している
- 稟議書の必要性は、他部署との連携や情報共有をスムーズにすることにある
- 稟議と決裁の違いは、稟議が関係者の承認を得る手続きで、決裁が最終的な判断を下す手続きである点
- 稟議書の作成・提出から承認・決裁までの一般的な流れを理解しておく必要がある
- 稟議書のメリットは、会議なしで承認が得られる、全体の流れが把握できる、検証と改善により意思決定の質が上がること
- 稟議書のデメリットは、作成に時間と労力がかかる、承認に時間がかかる、責任の所在が不明確になる恐れがあること
お中元の稟議書作成に必要な知識が網羅的に説明されています。
例文や稟議書の流れ、メリット・デメリットを理解することで、スムーズに稟議書を作成し、承認を得ることができるでしょう。
自社の規定に沿って適切な稟議書を作成し、お中元の贈答を円滑に進めましょう。