お盆の時期になると、先祖の霊を供養するためにお坊さんにお経をあげてもらいます。
そのお礼として贈るのが「お盆礼」です。でも、お盆礼ののし袋の書き方や金額、マナーについて知らない方も多いのではないでしょうか?
特に初めてお盆礼を贈る方にとっては、のし袋選びから書き方まで、疑問や不安があるかもしれません。
そこで今回は、お盆礼ののし袋の書き方や選び方、金額の相場などについて、わかりやすく解説します。
これを読めば、失敗しないお盆礼ののし袋マナーが身につくこと間違いなしです!
- お盆礼ののし袋は慶事用の紅白の袋を選び、表書きは「御盆礼」と書く
- お盆礼の金額相場は一般的に3,000円~10,000円程度
- お布施は折ったお札を包み紙に包んでのし袋に入れる
- 地域やお寺の習慣に合わせて、のし袋の選び方や金額を決める
お盆礼ののし袋の書き方と注意点
盆礼の意味とは
お盆の時期になると、お寺さんに「お盆礼」を贈る習慣があります。お盆礼とは、お盆の際にお坊さんにお経をあげてもらったお礼として贈る、お布施のことを指します。一般的には、8月13日から16日までのお盆の期間中に、自宅にお参りに来てくださったお坊さんに対して贈ります。
お盆礼は、先祖の霊を供養してくださったお坊さんへの感謝の気持ちを表す大切な贈り物です。お盆の時期は、先祖の霊が帰ってくると考えられており、その霊を供養するためにお坊さんにお経をあげてもらいます。その際、お坊さんへの謝礼として、お布施を包んだお盆礼を贈るのです。
お盆礼を贈る相手と目的
お盆礼を贈る相手は、主にお寺のお坊さんです。お盆の時期にお経をあげてくださったお坊さんに対して、感謝の気持ちを込めてお盆礼を贈ります。また、檀家の方が亡くなられた際の初盆や法要の際にも、お坊さんにお盆礼を贈る習慣があります。
お盆礼を贈る目的は、大きく分けて3つあります。
- お坊さんへの感謝の気持ちを伝えるため
- 先祖の供養に対するお礼のため
- お寺とのつながりを維持するため
特に、檀家とお寺とのつながりを大切にするためにも、毎年欠かさずお盆礼を贈ることが大切だと考えられています。
浄土真宗のお盆礼の風習
浄土真宗では、お盆の時期にお内仏(おうちだ)といって、ご先祖様をお迎えする習慣があります。お内仏では、仏壇にご先祖様の位牌を安置し、お供え物をします。そして、お内仏の際にお坊さんをお呼びしてお経をあげてもらいます。
お内仏でお経をあげてもらった際には、お盆礼を贈るのが一般的です。浄土真宗では、お盆の期間が8月12日から15日までと定められているため、この期間中にお盆礼を贈ります。ただし、地域によってはお盆の期間が異なる場合もあるので、お寺さんに確認しておくことをおすすめします。
お盆礼ののし袋の色の選び方
お盆礼ののし袋は、基本的に慶事用の袋を使用します。一般的には、以下のような色のし袋が使われています。
- 紅白の蝶結び
- 紅白の結切り
- 紅白の花結び
ただし、地域によって多少の違いがあるので、確認しておくことをおすすめします。例えば、関西地方では、黄色と白の水引の袋を使うこともあります。
また、初盆や法事の際は、黒白や銀白の不祝儀袋を使用します。喪中の方へのお盆礼は、不祝儀袋に包むのがマナーです。
盆礼ののし袋の表書きの書き方
お盆礼ののし袋の表書きは、基本的に「御盆礼」と書きます。のし袋の上部中央に、毛筆または筆ペンで「御盆礼」と記入しましょう。下段には、自分の名前を書きます。
また、「御布施」や「粗志」と書く場合もあります。お寺によって表書きの指定がある場合もあるので、事前に確認しておくと安心です。
ペン字で書く場合は、黒のボールペンを使用しましょう。ただし、お盆礼袋は、墨で薄く書くのが一般的です。これは、「薄墨(うすずみ)」といって、哀しみの気持ちを表す意味があるからです。
お盆礼の金額とマナーについて
お盆礼のお布施の相場
お盆礼のお布施の相場は、以下の通りです。
- 一般的なお盆礼:3,000円~10,000円
- 初盆のお盆礼:10,000円~30,000円
- 法事のお盆礼:5,000円~20,000円
ただし、これはあくまでも目安です。檀家とお寺との関係性や、自分の経済状況に合わせて、金額を決めるのが一般的です。
また、お布施の金額は、お寺や地域によっても異なります。事前にお寺に確認しておくと、適切な金額がわかるでしょう。
盆礼の金額の書き方
お盆礼の金額は、のし袋の中に入れる包み方が一般的です。ただし、金額が見えないように、包み紙で包むのがマナーです。
具体的には、以下の手順で包みましょう。
- お札を半分に折る
- 折ったお札を包み紙で包む
- 包んだお札をのし袋に入れる
このとき、お札の向きに注意が必要です。お札の表面を内側に向けて折るのが正しい包み方です。
また、硬貨を入れるのは避けましょう。硬貨を入れると、のし袋が膨らんでしまい、見栄えが悪くなります。お札のみを包むようにしましょう。
お盆礼を実家に贈る際の注意点
実家にお盆礼を贈る際は、以下の点に注意しましょう。
- 実家の地域のお盆の時期を確認する
- 実家のお寺の習慣を確認する
- 実家の経済状況に合わせた金額にする
特に、実家の地域のお盆の時期は、自分の地域と異なる場合があります。実家に確認して、適切な時期にお盆礼を贈りましょう。
また、実家のお寺との関係性も大切です。実家のお寺の習慣に合わせて、お盆礼の包み方や金額を決めましょう。
新潟のお明かしとお盆礼の関係
新潟県では、「お明かし(おあかし)」という独自の風習があります。お明かしとは、お盆の際に、子どもたちが親戚を訪問して、お小遣いをもらう習慣のことです。
お明かしは、お盆礼とは異なる風習ですが、お盆の時期に行われるという点では共通しています。新潟県では、お盆礼とお明かしが同時期に行われることが多いようです。
ただし、お明かしは、すべての地域で行われているわけではありません。地域によっては、お明かしの風習がない場合もあるので、注意が必要です。
お盆礼に関するよくある質問
お盆礼に関する質問をQ&A形式でまとめました。
Q. お盆礼は必ず贈らなければいけないのでしょうか?
A. お盆礼は、あくまでも任意の贈り物です。強制ではありませんが、お寺とのつながりを大切にするためにも、できる範囲で贈ることをおすすめします。
Q. お盆礼の贈る時期は、いつが適切でしょうか?
A. お盆礼は、お盆の期間中(8月13日~16日)に贈るのが一般的です。ただし、地域によってお盆の時期が異なる場合もあるので、お寺に確認しておくことをおすすめします。
Q. お盆礼の金額は、いくらぐらいが適切でしょうか?
A. お盆礼の金額は、お寺とのつながりや自分の経済状況に合わせて決めるのが一般的です。一般的なお盆礼の相場は、3,000円~10,000円程度です。
お盆礼ののし袋マナーのまとめ
最後に、お盆礼ののし袋マナーについてまとめておきます。
- のし袋は慶事用の袋を使用する
- 表書きは「御盆礼」と書く
- 中袋は白い紙を使い、表面を内側にして折る
- 金額は、お寺とのつながりや自分の経済状況に合わせて決める
- 硬貨は入れず、お札のみを包む
以上のマナーを押さえておけば、失礼のないお盆礼を贈ることができるでしょう。
お盆は、先祖の霊をお迎えする大切な行事です。お坊さんへの感謝の気持ちを込めて、心を込めてお盆礼を贈りましょう。
記事のまとめ
- お盆礼とは、お盆の際にお坊さんにお経をあげてもらったお礼として贈るお布施のことである
- お盆礼は、先祖の霊を供養してくださったお坊さんへの感謝の気持ちを表す大切な贈り物
- お盆礼を贈る相手は主にお寺のお坊さんで、目的は感謝の気持ちを伝えることとお寺とのつながりを維持することである
- 浄土真宗では、お盆の期間中にお内仏でお経をあげてもらった際にお盆礼を贈るのが一般的
- お盆礼ののし袋は、基本的に慶事用の紅白の袋を使用するが、地域によって違いがある
- のし袋の表書きは「御盆礼」と書き、毛筆または筆ペンで上部中央に記入する
- お盆礼のお布施の相場は一般的に3,000円~10,000円程度だが、初盆や法事では金額が上がる
- 盆礼の金額は、のし袋の中に折ったお札を包み紙で包んで入れるのがマナー
- 実家にお盆礼を贈る際は、実家の地域のお盆の時期や習慣、経済状況に合わせる必要がある
- 新潟県の「お明かし」は、お盆の際に子どもたちが親戚を訪問してお小遣いをもらう習慣で、お盆礼とは異なる
- お盆礼は任意の贈り物だが、お寺とのつながりを大切にするためにできる範囲で贈ることが推奨される
お盆礼ののし袋の書き方やマナーについて理解できたら、今年のお盆は感謝の気持ちを込めてお坊さんにお盆礼を贈ってみましょう。
先祖の霊を供養してくださったお坊さんへの感謝を伝えることで、お寺とのつながりをより深めることができるはずです。