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おせちの煮しめを別々に煮る秘訣|栗原はるみ流で煮崩れ知らず

おせちの煮しめを別々に煮る秘訣

毎年作るおせちの煮しめ、煮崩れたり味が均一になったりしませんか? おせちの煮しめを別々に煮るひと手間で、驚くほど美味しくなりますよ。この記事では、失敗しない基本のコツを、分かりやすく丁寧にご紹介します。

【この記事の要点】

項目ポイント
なぜ別々に煮る?見た目が美しく、各食材の食感と風味が際立つからです
最大のコツ食材を「色」や「硬さ」で3つのグループに分けて煮ることです
味付けの秘訣栗原はるみさん流の「煮物だれ」を作っておくと簡単ですよ
美味しくなる理由煮汁に浸してゆっくり冷ます工程で、味がしっかり染み込みます

この記事で分かること

  • 煮しめを別々に煮る本当の理由とメリット
  • 煮崩れを防ぐ、丁寧な下ごしらえの手順
  • 味付けに迷わない「煮物だれ」の作り方
  • 初心者でも失敗しない、効率的な調理の段取り

おせちの煮しめを別々に煮るだけで、見違えるほど美味しくなる

年末が近づくと、そろそろおせちの準備を考え始めますよね。中でも「煮しめ」は、たくさんの具材が入るおせちの主役級の一品。だからこそ、毎年心を込めて作りたいものです。

「でも、別々に煮るなんて手間がかかりそう…」と感じるかもしれません。実は、このひと手間こそが、いつもの煮しめを料亭のような上品な味わいへと変える、素敵な魔法なんですよ。

まずはおさらい!おせちにおける煮しめの役割と基本

そもそも、おせち料理に煮しめが入っているのには、素敵な意味があるのをご存知でしたか?

様々な山の幸が一つの鍋で調理されることから、「家族が仲良く、末長く繁栄しますように」という願いが込められています。れんこんの「将来の見通しが良い」や、ごぼうの「家の土台が安定する」など、具材一つひとつにも縁起の良い意味があるんですよ。(参考:農林水産省「おせち料理」

具材込められた願い
里芋子孫繁栄
れんこん将来の見通しが良い
ごぼう一家の安泰・長寿
椎茸健康・長寿

家族の幸せを願って作る煮しめだからこそ、それぞれの具材が持つ美味しさを、最大限に引き出してあげたいですよね。

なぜ「別々に煮る」ひと手間が大切になるの?

それでは、なぜ「別々に煮る」と美味しくなるのでしょうか。その理由は、大きく分けて3つあります。

  • ① 見た目が格段に美しくなる
    人参の鮮やかな朱色や、里芋のきれいな白色が混ざり合うことなく、それぞれの色が際立ちます。お重に詰めた時の華やかさが全く違いますよ。
  • ② 食材ごとのベストな食感になる
    硬いごぼうと柔らかい里芋を一緒に煮ると、どちらかの食感が犠牲になりがち。別々に煮ることで、ごぼうは歯ごたえ良く、里芋はねっとりと、それぞれの持ち味を活かせます。
  • ③ それぞれの風味が引き立つ
    食材ごとに味付けを少し変えることで、画一的な味ではなく、繊細で奥深い味わいのハーモニーが生まれます。

この3つのメリットを知ると、「今年は挑戦してみようかな?」という気持ちになりませんか?

煮崩れや味しみの悩み、今年こそ「別々煮」で解決しませんか

一生懸命時間をかけて作ったのに、お重に詰める段になって「あれ?なんだか見た目が…」なんて、ちょっぴり残念な気持ちになった経験、ありませんか?

家族のために美味しいものを作りたい、というそのお気持ちがあるからこそ、悩んでしまうのだと思います。でも、ご安心ください。いくつかのポイントを押さえるだけで、その悩みはすっきりと解決できますよ。

頑張って作っても、なぜか見た目が残念な結果になる

煮崩れしてしまう一番の原因は、火加減と加熱時間にあります。私も昔、里芋がとろとろに溶けてしまって、どこに入っているか分からない…なんて悲しい煮しめを作ってしまったことがあります(笑)。

野菜の形を保っている「ペクチン」という成分は、加熱しすぎると溶け出してしまうんです。特に、煮汁をグラグラと沸騰させると、野菜同士がぶつかり合って崩れやすくなります。

「早く火を通さなきゃ」と、つい強火にしていませんか?弱火でコトコト煮ること、そして角を滑らかにする「面取り」が、美しい煮しめへの第一歩です。

食材によって味が濃すぎたり、物足りなかったりする理由

味が均一にならないのは、食材が持つ水分の量や味の染み込みやすさが違うからなんですね。

例えば、スポンジのような干し椎茸はすぐに味を吸いますが、繊維が密な人参は時間がかかります。全部を一緒の鍋に入れてしまうと、椎茸はしょっぱく、人参は味が薄い…なんてことになりがちです。

それぞれの食材が「美味しい」と感じる塩分濃度は少しずつ違います。だからこそ、食材の個性に合わせた調理が大切になる、というわけなんです。

家庭的な「おばあちゃんの煮しめ」も素敵だけけれど

もちろん、全ての具材の旨味が溶け合った、昔ながらの「おばあちゃんの煮しめ」のような味わいも、心温まる美味しさがありますよね。効率的で、家庭料理ならではの深い味わいは大きな魅力です。

その良さを大切にしつつ、今年は「食材の個性を引き出す」という新しい視点を加えてみてはいかがでしょう。家族が「今年の煮しめ、なんだかいつもと違う!美味しい!」と驚いてくれる、そんな新しい我が家の味を作るのも、きっと楽しいはずですよ。

料亭の味に近づく!煮崩れを防ぐ「別々煮」完全ガイド

「いざ、実践!」となると、少しドキドキしますよね。でも大丈夫。ここからは「難しそう」というイメージを覆す、効率的で失敗しない「別々煮」の具体的な手順を、ステップごとに詳しく解説していきます。

この手順通りに進めれば、誰でも簡単にお店のような煮しめが作れますので、気軽にチャレンジしてみてくださいね。

美味しさは下準備が9割!ごぼうの下ごしらえと飾り切り

美味しい煮しめを作るための、最も重要な工程が下準備です。このひと手間で、仕上がりに大きな差が生まれますよ。

ALTテキスト: おせちの煮しめを美しく見せるための人参の飾り切り「ねじり梅」の下ごしらえの様子

  • ごぼう: 風味は皮の近くにあります。たわしで泥を落としたら、包丁の背で薄皮をこそげる程度にしましょう。切った後はすぐに水にさらし、アクを抜きます。
  • れんこん: 皮をむいて酢水にさらします。変色を防ぎ、シャキッとした食感を保つ効果があります。
  • 里芋・人参: 煮崩れを防ぐため、切った後に角を薄く削る「面取り」をします。特に里芋は塩で揉んでぬめりを取っておくと、味が染み込みやすくなります。
  • 飾り切り: 人参を梅の花の形にする「ねじり梅」や、こんにゃくの「手綱こんにゃく」は、見た目が華やかになるだけでなく、味が絡みやすくなるという利点もあります。

栗原はるみ流「煮物だれ」で味付けが簡単に決まる

「別々に煮るとなると、それぞれの味付けが大変そう…」と感じる方も多いのではないでしょうか。そんな時に絶大な効果を発揮するのが、料理家の栗原はるみさんが提案する「煮物だれ」です。(参考:栗原はるみ・ゆとりの空間 公式サイト

あらかじめ調味料を混ぜておくだけで、味付けの失敗がなくなります。2種類作っておくと、様々な食材に対応できてとても便利ですよ。

種類材料(作りやすい分量)
薄口煮物だれだし汁2カップ、砂糖大さじ2、薄口しょうゆ大じ1、酒大さじ1、みりん大さじ1、塩小さじ1/2
濃い口煮物だれだし汁1.5カップ、砂糖大さじ4、しょうゆ大さじ4、酒大さじ2、みりん大さじ2

このたれは、普段の煮物やだし巻き卵にも使えます。年末に多めに作っておくと、お正月料理の準備がぐっと楽になります。

実践編|3つの鍋で効率的に進める煮方の手順

全ての具材を別々の鍋で煮るのは大変なので、性質の似たものをグループに分けて、効率的に進めましょう。コンロが2つか3つあれば十分なので、意外といつもの調理と変わりませんよ。

  1. 鍋A【濃い味グループ】: ごぼう、椎茸、こんにゃく
    • 濃い口煮物だれで、味がしっかり染み込むまで中火で煮ます。
  2. 鍋B【白く仕上げたいグループ】: 里芋、れんこん、たけのこ
    • 薄口煮物だれを使い、弱火でコトコト煮崩れないように煮ます。
  3. 鍋C【色鮮やかグループ】: 人参、絹さや
    • 薄口煮物だれで、食感を残すため短時間でさっと煮ます。絹さやは最後に加えて彩りを活かしましょう。

落し蓋もぜひ活用してくださいね。少ない煮汁でも味が均一に染み渡り、煮崩れも防いでくれる優れものですよ。

味が染み込むのは冷める時!美味しさを閉じ込める秘訣

煮物作りで意外と知られていない、最も大切なポイント。それは「煮物は冷めるときに味が染み込む」ということです。

加熱中は食材内部の水分が膨張しているため、味は表面にしか付きません。火から下ろして温度が下がっていく過程で、食材がスポンジのように周りの煮汁を吸い込むのです。お風呂上がりに化粧水がぐんぐん肌に浸透していくみたいに、野菜たちも冷めるときに煮汁を「ごくごく」と飲んでいくイメージです。

ですから、煮上がったらすぐに火を止め、それぞれの鍋の中で煮汁に浸したまま、ゆっくり常温まで冷ましましょう。この「冷ます時間」こそが、美味しさを最大限に引き出すための最後の仕上げ作業なんですよ。

筑前煮とは違う?「炒めない」のがお煮しめの特徴です

ところで、よく似た料理に「筑前煮」がありますよね。この二つの決定的な違いは、調理の最初に油で具材を炒めるかどうか、という点です。

筑前煮は鶏肉や根菜を油で炒めてから煮るため、コクのある力強い味わいになります。一方、お煮しめは炒めずにだしで煮るため、より上品ですっきりとした味わいで、素材そのものの風味が楽しめます。

どちらも美味しいですが、おせち料理として重箱に詰める際は、それぞれの味が際立つお煮しめの方がよりふさわしい、とされています。

これでもう迷わない!おせちの煮しめ作りQ&A

ここまで「別々煮」の基本を解説してきましたが、実際に作るとなると、細かい疑問も出てきますよね。ここでは、煮しめ作りでよくある質問にお答えします。

これで疑問を解消して、自信を持ってチャレンジしてくださいね。

作った煮しめはどのくらい日持ちしますか?

もともと保存食であるおせち料理は、日持ちするように少し濃いめの味付けにするのが基本です。

ポイント

  • 味を少し濃いめにし、煮汁をしっかりと煮詰める。
  • 清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保存する。
  • 取り分ける際は、必ず清潔な箸を使う。

これらの点を守れば、冷蔵庫で3〜4日程度は美味しく食べられます。ただし、薄味で作った場合や、煮汁が多く残っている場合は傷みやすいので、早めにいただくのが安心ですね。

少しでも時短したい!効率的な段取りのコツは?

年末の忙しい中、少しでも効率よく作業したいですよね。時短のコツは計画性にあります。

  1. 「煮物だれ」を事前に作っておく: 先に紹介した煮物だれは、調理当日の味付けの手間を大幅に省いてくれます。
  2. 下ごしらえは前日に済ませる: 野菜を切ったり、面取りしたりする作業は時間がかかるもの。前日の夜に済ませておくだけで、当日の作業が格段にスムーズになります。
  3. 調理スケジュールを立てる: 「1日目は下ごしらえ」「2日目の午前中に煮込み作業」のように、数日に分けて計画的に進めるのがおすすめです。

一度に全部やろうとせず、無理のない計画を立てることが、結果的に一番の時短に繋がりますよ。

余った煮しめの美味しいリメイクレシピを教えて

たくさん作って余ってしまっても、大丈夫。煮しめは美味しいリメイク料理に変身します。

  • 刻んで炊き込みご飯に: 具材を細かく刻んで、お米と一緒に炊飯器へ。煮汁も少し加えると、だしの効いた美味しい炊き込みご飯になります。
  • 簡単カレーうどん: 煮しめをだしでのばし、カレールーを加えるだけで、和風のカレーうどんがすぐに完成します。
  • チーズを乗せてグラタン風に: 耐熱皿に煮しめを入れ、ホワイトソースとチーズを乗せてオーブントースターで焼けば、子供も喜ぶ一品になります。

味がしっかり付いているので、少ない手間で美味しい別の一品が作れるのは嬉しいですよね。

栗原はるみさんの詳しい煮物レシピはどこで見れますか?

この記事でもご紹介した栗原はるみさんのレシピは、多くの方に支持されていますよね。

詳しいレシピやその他の煮物料理については、公式サイトや出版されているレシピ本にたくさん掲載されています。特に「煮物だれ」の活用法は、日々のごはん作りにも役立つものばかりです。

本屋さんや図書館などで一度手に取ってみると、おせち作りだけでなく、日々の料理のレパートリーを広げる素敵なヒントが見つかるかもしれませんよ。

丁寧なひと手間で、家族が喜ぶとびきりのお正月を迎えよう

ここまで読んでくださったなら、きっと美味しい煮しめが作れるはずです。少し手間がかかるように感じたかもしれませんが、一つひとつの工程には、料理を美味しくするための大切な意味が込められています。

大切なのは、完璧に作ることよりも、家族を想って丁寧に作るその気持ちです。

今年の煮しめ作りで大切にしたい3つのポイント

最後に、これまでのポイントを3つにまとめました。これだけ覚えておけば、きっと美味しい煮しめが作れますよ。

  1. 丁寧な下ごしらえを惜しまないこと: 美しい見た目と食感は、面取りやアク抜きといった地道な作業から生まれます。
  2. 味付けは「煮物だれ」に頼る: 事前に準備しておけば、味付けで迷うことがなくなり、心に余裕が生まれます。
  3. 「冷ます時間」も調理のうちと心得る: 焦らず、ゆっくりと味を染み込ませる時間が、煮しめの味を奥深くしてくれます。

手作りの達成感を味わい、特別な新年を迎えましょう

丁寧に下ごしらえをし、コトコトと煮込み、味が染みていくのを待つ。その時間そのものが、新しい年を迎えるための豊かな準備期間になるはずです。

そしてお正月に、家族が「美味しいね」と言いながら煮しめを頬張る姿を見れば、頑張って作った疲れも吹き飛んでしまうことでしょう。手作りならではの達成感は、何物にも代えがたい喜びです。

今年のお正月は、ぜひ「別々に煮る」煮しめに挑戦してみてくださいね。少しの手間が、家族の「おいしい!」という笑顔にきっと繋がりますよ。

  • この記事を書いた人

アリエッティ

化粧品検定や食育アドバイザー、整理収納アドバイザーの資格を活かし、「人の悩みを解決できるか」という視点を大切にモノ選びや情報発信を行っています。モットーは、雑誌を買うほどじゃないけど知りたい、というニッチな悩みに寄り添うこと。グルメとおしゃれには誰にも負けない情熱を注いでいます。

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